グラデーションの塗り方について、いくつかご質問をいただきました。
私は塗り絵を始めた当初、べた塗りしかできませんでした。
塗り絵を続けるうちにグラデーションに憧れるようになり、見よう見まねでなんとかそれらしいものができるようになりました。
正直なところ、この塗り方で良いのかいまだに自信がありません。
しかし、ありがたいことに「ちづるのグラデーションの塗り方を知りたい」と言ってくださる方がいらっしゃったので、私なりのグラデーションの塗り方についてご紹介したいと思います。
今回は、私が塗り絵で1番多く使う塗り方。
同系色の色鉛筆を使用し、一方向に向けて濃くしていく塗り方を、写真と動画でご紹介します。
同系色グラデーションの色の選び方
同系色でグラデーションを作るときは、同系色の色鉛筆の中から2〜3色を選びます。
範囲が広いところを塗るときは、
①薄い色
②濃い色
③その間の色
の3色。
範囲が狭いところを塗るときは、
①薄い色
②濃い色
の2色を選ぶようにしています。
使用する色は、色見本を見ながら感覚で適当に選んでいます。
色数が多い色鉛筆セットを持っていると、選ぶ色によってできあがる色合いも異なるので面白いです。
「じゃあ色数が多い色鉛筆じゃないと、グラデーションは作れないの?」
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
36色の色鉛筆セットでもグラデーションを作ることは十分可能です。
たとえば、こちらの子ヤギちゃんの服装。▼
上着の部分は、
①薄い色……きみどり
②濃い色……みどり
の2色でグラデーションを作りました。
この子ヤギちゃんが登場する「狼と7匹の子ヤギ」のページは、36色セットの色鉛筆でグラデーションを作りながら塗りましたが、とてもキレイな色になりました。
それでは今回は、同系色のピンク3色(①薄い色、②濃い色、③その間の色)を使ってグラデーションを作る様子を見ていきましょう。
使用した塗り絵本
使用した画材
ピンク系の色を3色選びました。
・128 LIGHT PURPLE PINK(薄いピンク)
・123 FUCHSIA(中間のピンク)
・125 MIDDLE PURPLE PINK(濃いピンク)
塗り方
今回はこちらの木を塗ります。
上を薄く、下にいくにつれて濃くなるようにグラデーションを作ります。
薄いピンク【128】を使って、全体を薄く塗ります。
下塗りのようなイメージで塗っています。
下から半分ほどの範囲に、中間の濃いピンク【123】を塗ります。
下から1/4くらいの範囲に、1番濃いピンク【125】を塗ります。
薄いピンク【128】で、色と色の境目をなじませるように全体を塗ります。
紙の白い隙間を埋めるように塗り込みました。
少しだけ濃さを調整しました。これで完成です。
私のグラデーションの塗り方の特徴は、薄い色を使ってぼかしたりなじませたりして色の濃さを調整すること。
そのため、薄い色の色鉛筆の減りがものすごく早いです。
動画はこちら
今回の塗り方について、先ほど塗ったイラストの隣の木を塗る様子を動画にしました。
塗る順番や使用した色は、先ほどご紹介したとおりです。
画面下部のキャプションの文字が見にくくて申し訳ありません……。
具体的にどんな感じで色鉛筆を動かしているかがわかるかと思います。
結構適当に塗っていますが、それなりになんとかなっているので大丈夫です。
今回の動画はトータルで約8分半。
実際のスピードのままになっているので、速度を調整したり適度にすっ飛ばしたりとお好きなようにご覧ください。
YouTube画面の「設定」メニューから速度を調整できます。
グラデーションのつけ方いろいろ
今回は木の上を薄く、下を濃くするグラデーションを作りました。
グラデーションのつけ方はイラストによって変わりますが、小さな葉っぱや花びらの場合は根もとを濃くしたり、逆に葉先を濃くしたりします。
こちらのお花も、花びらの根もとを濃く、花びらの先を薄くするグラデーションを作りました。
グラデーションはどこを濃くするかで印象が変わるので、とても面白いです。
終わりに
グラデーションは苦手という声を多くいただきます。
グラデーションに挑戦してみたいけれど、やり方がよくわからないために苦手意識を持っているとしたら、それはとてももったいない。
そこで、微力ではありますが少しでも参考になればと思い、今回私のグラデーションの塗り方や色の選び方を具体的にご紹介してみました。
グラデーションは慣れるととても楽しいので、よかったらぜひ参考にしてみてください。
次の記事では、大きめの葉っぱのイラストを使って二方向のグラデーションの塗り方をご紹介したいと思います。
ではまた次回〜。
次の記事:同系色グラデーションの別パターンの塗り方
今回塗った「ねむれる森」のページが完成しました
ほかにも様々な塗り方をご紹介しています