自分は今後どうしていきたいか。
どんな自分になりたいか。
どんな生活をおくりたいか。
私は昨年宮本佳実さんの本に出会い、それから自分の理想とするものをずっと考え続けています。
今までは、憧れの人のライフスタイルを元にして理想を描くことが多かったです。
しかし困ったことに、理想を紙に書き出してもあまり実感が持てませんでした。
これが私の理想のはずなのに、なんだかあんまりワクワクしない……。
それもそのはず。
私は「他の人の理想」を「自分の理想」に置き換えてしまっていたのです。
さらに、「あの人みたいになりたいから、そのためにはあの人のような生活をしないといけない」というような考え方をしていました。
「こうなりたい」よりも、「こうあるべき」みたいな部分がまだ自分の中に根強く残っていたのだと思います。
佳実さんはいつも「理想は自分の自由にわがままに想像する」と言っているのですが、私は全然自由じゃなかった。
しかし、最近少しずつではありますが、ようやく実感を伴って理想を描けるようになってきました。
自分の好きなこと、やりたいことがはっきりわかるようになった。
そうしたら、自然となりたい姿も少しずつ描けるようになってきた。
そこで初めて、今まで自分が理想として掲げてきたものは自分が心から望むものではなかった、うわべだけの理想だったということに気がついたのです。
このことから、他の人に対していいなと思うことや憧れることが、必ずしも自分にとって心地良いこととは限らないのだと知りました。
これは塗り絵においても同じことなんだろうなと思います。
グラデーションで塗ったり。
何色も重ね塗りをして複雑な深みのある塗り方をしたり。
リアルさを表現する塗り方をしたり。
良いよね~!
こんな風に表現できたらなってうらやましくなるよね。
自分もできるようになりたいよね。
「いいな、自分もやってみたいな」という気持ちをモチベーションにし、どんどん新しい技術を身につけて楽しんでいる人はたくさんいると思います。
しかし一方で、こういった難しい塗り方、複雑な塗り方には憧れるものの、実際にやってみるとなんだか楽しくない、塗っていて苦しいとストレスを感じる人もいるのではないでしょうか。
塗り絵を続けていたら、皆グラデーションができたり重ね塗りができるようにならなきゃいけないって思っていませんか?
「できるようにならなきゃ」と、知らず知らずのうちに自分を縛っていませんか?
そんなことはありません。
こうじゃなきゃいけないなんてことは、実はそんなにないのです。
あるとしたら、自分の中で気づかないうちに作り出してしまっているものかもしれません。
あなたが、無理なく心地よく楽しいと思える楽しみ方を大切にしましょう。
あなたはどんな塗り方をしているときが1番楽しいですか?
どんな塗り方をしているときが1番集中できますか?
なんとなく塗っていて苦しいなと感じたら、少し立ち止まって自分に問いかけてみてください。
他の誰でもない、あなた自身が楽しい、心地良いと感じる塗り方をぜひ大切にしてください。