今日は色鉛筆に関するご相談についてです。
ちづるさん、はじめまして。
つい最近、塗り絵の世界へ足を踏み入れた者です。
ちづるさんの書かれた記事を毎回楽しく、学びながら読ませてもらっています。
突然のことで恐縮ですが、一つ、ご相談がありメールを送らせて頂きました。
私はトンボの12色色鉛筆を購入し使用しているのですが、ふと色鉛筆の並びを見ると、結構な頻度で使われて短くなっている色と、全く使われずに長いまま残ってしまっている色とでかなりの偏りがあることに気がつきました。
自分の使う色の頻度を知れるのは良いことだと思う反面、選ぶ色の傾向に偏りが出てしまうのは駄目なことなのだろうかとどうしても気になってしまい、ちづるさんへご相談しようと思い立った次第です。
どうか、よろしくお願いいたします。
ご相談ありがとうございます。
使う色にかたよりが出てしまうことはダメなのかな?
そう思ってしまうご相談者さんの気持ち、私も覚えがあります。
使わない色があると、なんだかもったいないことをしているような気がして、罪悪感みたいなものを感じてしまうんです。
今回は、この件について一緒に考えてみましょう。
セットではなく単色で買えばいいのかもしれないけれど
ある程度の色数がそろったセットで買うと、使う色にかたよりが出てきます。
もし、セットではなく、好きな色を選んで単色で買っていたら?
これなら使わない色が発生しないので、かたよりはなくなるかもしれません。
しかし、これは私が数年塗り絵をしてきた今だから思いつくこと。
「さあ、これから塗り絵を始めよう!」と思っていた4年前は、色鉛筆を単色で買うことは思いつきもしませんでした。
私が最初に塗り絵本と一緒に買ったのは36色の色鉛筆セット。
36色もあれば、基本の色は一通りそろっています。
今思うと、色がそろっていることになんとなく安心感がありました。
また、これから塗り絵を始めるというときに、自分が何色を使い、何色を使わないのかはまったく考えませんでした。
きっと考えたところで想像もつかなかっただろうし、わからなかったと思います。
だってまだ始めてもいなかったから。
塗り絵を続けてきた今なら、自分がよく使う色がわかるので、新たに色鉛筆を買うときも色を選んで単色で買うことができるでしょう。
しかし、塗り絵を始めた頃は自分が何色を使うのかわからなかったので、いきなり色鉛筆を単色で買うことは難しかったと思います。
それなら、一通り色がそろっているセットを購入するほうが手っ取り早いし安心だったんです。
ご相談者さんも「自分の使う色の頻度を知れる」と言っているように、色鉛筆を使い続けていくうちに、少しずつ自分の好きな色、使う色、必要な色がわかってくると思います。
使う色がかたよっていることに気づいたら、「今は、自分の好みや塗り方の傾向を探っている最中」。
つまり、経験を積んでいる最中だと思ってみるのはいかがでしょうか。
まだその色の使いどころに出会っていないのかも
現在使っていない色は、まだその色の出番が来ていないだけかもしれません。
塗り絵のイラストの内容によっては、少しずつ使う色も変わってくるはず。
これから先、さまざまな塗り絵を塗っていく中で、現在使っていない色が必要になることがあるかもしれません。
また、気分転換に、使っていなかった色をメインに使ってみると、新たな発見があるかもしれません。
ほかにも、1色で塗るときはあまり出番がない色も、重ね塗りで使用すると良い味を出してくれることがあります。
ご相談者さんは、つい最近塗り絵を始めたとのこと。
これからたくさんの可能性があります。
今使っていない色があったとしても、これから先もずっと使わないとは限りません。
「この色の出番はいつかな?」と楽しみにしながら、まずは好きなように塗り絵を楽しんでほしいなと思います。
趣味の塗り絵くらい自由にやりたい!
私も使う色はかたよっています。
ポリクロモスの120色セットを持っていますが、何度も繰り返し使っているのは3割程度。
長いまま放置されている色がたくさんあります。
それを見ると、もったいないなと思うことも……。
しかし、塗り絵に関しては、
「今自分はこれを塗りたい、この色を使いたい」
という自分の気持ちが最優先。
長いままになっている色鉛筆については、
「今はまだ出番ではない」
と割り切っています。
私は普段からさまざまな場面で「~するべき」と考えてしまいがちです。
でも、趣味の塗り絵くらいは好きなように自由にやりたい!
そう思っているので、色鉛筆についても「どの色もまんべんなく使わなきゃ」とは考えないようにしています。
終わりに
みなさんは、使う色にかたよりが出ることはありますか?
私もかたよりまくっています。
しかし、私が塗り絵で1番大事にしていることは「楽しむこと」。
自由に色を塗ることにおいては、ダメなことなんて何もないと思うようにしています。
特定の色がどんどん短くなってきたら、それだけその色が好きだったということ。
それだけ楽しんだということ。
今は、自分の好みや使う色の傾向を把握し、経験を積んでいる最中と考えてみるのはいかがでしょうか。
長いままの色鉛筆は、きっといつかそのうち出番が来るかもしれません。
ご相談者さんが、これから先も、気楽に長く塗り絵を楽しんでくれたら嬉しいなと思います。
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