今日は、人から影響を受けることについてこんなご相談をいただきました。
最近、フォロワーさんの塗り絵をじかに見る機会がありました。
フォロワーさんの塗り絵はとても素敵で、色を何色も塗り重ねられて深みのある印象的な作品でした。
私は、恥ずかしながら「何色もの色を使うのが面倒」と思っていました。
何色も塗り重ねるのはごくたまにで、ほとんどは2色で塗っていて深みがなく印象も薄い感じの作品が多かったです。
ですが、フォロワーさんの塗り絵をじかに見てから、フォロワーさんの作品に影響を受けて何色も塗り重ねるようになりました。
塗り方を大幅に変えたわけではないのですが、出来上がりがフォロワーさんと似てしまうようになってしまったかな?と思い、フォロワーさんは良い風に捉えてくれているのか、とかが気になってしまいます。
SNSなどでほかの人の作品を見て、何らかの影響を受けるという人は多いと思います。
それは画材だったり塗り絵本だったり塗り方だったり。
「いいな」「素敵だな」「私もやってみたい」
そう思うと、自分にも取り入れたくなりますよね。
今回のご相談は、塗り方の影響について。
素敵な塗り方を自分も取り入れてみたら、出来上がりが似てしまうようになってしまったということですが、もしかしたら同様に悩んだことのある人もいるかもしれませんね。
これについて私はどう考えるか。
そして、フォロワーさんへの対応についてお話します。
真似るところから始まる
ほかの人の作品を見ていると、
「この人の塗り方良いな」
「私もやってみたいな」
と思うことはありませんか?
私はしょっちゅう思っています。
自分もできるようになりたい!
そう思ったら、最初はまずその人の塗り方を真似るところからスタートするかと思います。
それが1番の近道ですからね。
私も以前、憧れの方の影響を受けて3色塗り絵に挑戦し、見よう見まねで取り組みました。
憧れの人の作品が強烈に印象に残っていれば、最初は何となく似た雰囲気になるのは仕方ないことだと思います。
また、似た雰囲気になるということは、それだけ観察力が優れているとも言えるのではないでしょうか。
決して丸パクリを推奨しているわけではありません。
ただ真似するだけならそこで終了です。
真似ることの本質は、真似ることで塗り方を学んだその先にあります。
いかにして自分に取り込むか、いかに自分の既存の塗り方と融合させられるかが大事なのです。
そのうち自分の塗り方ができあがる
「出来上がりがフォロワーさんと似てしまうようになった」とのことですが、おそらく最初だけだと思います。
今回は重ね塗りについてのお話でしたが、続けていくうちに「自分はもっとこうしたい」、「こういう風に塗りたい」ということがきっと出てくるはずです。
これは私がなんとなく感じていることなんですが、人はそれぞれ「手クセ」みたいなものがあるような気がします。
色鉛筆の動かし方だったり、力の入れ具合だったり。
最初は誰かの影響を強く受けたとしても、そのうち慣れてくると自分の手クセと融合して「自分なりの塗り方」ができあがってくるのです。
漫画家さんも、最初は誰かの影響を受けて模写したりしますよね。
浦沢直樹さんの「漫勉」という番組を何度か見たのですが、そこで紹介される漫画家さんは、
「昔〇〇先生の絵に影響を受けた」
「△△先生の絵をたくさん模写した」
という人が多かったです。
じゃあその漫画家さんの絵が、影響を受けた人の絵と似ているかというとそういう風にも見えません。
模写をしたからと言って、その後の自身の画風がそっくりそのまま似るわけではないようです。
あくまで影響を受けたに過ぎず、受けた影響を上手く自分に取り込んで、自分の作風の一部として活かしているのでしょう。
塗り絵も同様に、影響を受けて真似てみたからと言って、作風が似ることがずっと続くわけではないと思います。
続けていくうちに、受けた影響は少しずつ自分の既存の塗り方と混ざり合って、新たな「自分の塗り方」が作られていくのです。
「影響を受けた」と言われると嬉しい
最後に「フォロワーさんは良い風に捉えてくれるか」ということについて。
こればかりは人によるので断言はできませんが、何も言わず「大丈夫かな」と心配し続けるくらいなら、「〇〇さんの影響を受けました」と言っても良いかもしれませんね。
というのも、私の場合ではありますが、「あなたの作品に影響を受けました!」と言われるとめちゃくちゃ嬉しいからです。
私は自分の作品を見返して1人でこっそり自画自賛していますが、ほかの人の作品を見たときは「自分はまだまだだな」と思っています。
だから、「影響を受けました」なんて言われた日には、「まさか私が人からそう言ってもらえるなんて!」と大喜びです。
以前もこちらの記事で少しお話しましたが、「影響を受けた」と言われたり真似されたりすることは、「真似したいと思ってもらえるほど良いものだった」と捉えています。
だから、「影響を受けた」と言われることは素直に嬉しい。
ただしこれは私の話なので、肝心のご相談者さんのフォロワーさんも同じように感じるかはわかりません。
もし私がご相談者さんだったら、作風が似てしまった作品をSNSに投稿するとき、自分の気持ちを正直に全部書いてしまうでしょう。
例えばざっくりですがこんな感じで。
〇〇さん(@アカウント名)の作品がとても素敵で、影響を受けて重ね塗りに挑戦してみました。
憧れすぎて少し似た雰囲気になってしまったかもしれません……。
引き続き塗り方を研究していきたいと思います。
影響を受けたそのフォロワーさんがどう感じるか、こればかりは相手次第なのでこちらではどうしようもありません。
ただ、少なくともこの投稿を見た人は、「この人は〇〇さんの影響を受けたんだな」と認識してくれるでしょう。
できるだけ誤解のないように伝える努力をすることが大切だと思います。
ここからはあくまで私の予想ですが……。
ご相談者さんは、「フォロワーさんが気を悪くしないか」ということを気にされる、とても思いやりのある方です。
そんな優しい方ですから、フォロワーさんに対して「素敵!」と感じた気持ちをそのままお伝えすれば、フォロワーさんも気を悪くはされないのではないでしょうか。
気になるようであれば、個別で連絡を取ってみるのも1つの方法ですね。
終わりに
みんな誰かの影響を受けているのでお互いさまです。
ただ、「〇〇さんから影響を受けました」と言ってもらえることって、
「私でもできるんだ!良いと思ってもらえるんだ!」
という自信につながると思います。
私もブログの読者さんの言葉からたくさんたくさん背中を押していただき、自信をつけさせてもらいました。
だから、「素敵!」と感じた気持ちは、相手の方にぜひ伝えてみてほしいなと思います。
ではまた次回~。
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