今日のお悩み相談は、新しい色鉛筆が欲しくなる気持ちについてです。
こんなご相談を頂きました。
私が今持っている色鉛筆は、無印の36色と、セリアの12色、三菱880のバラ8色です。
塗り絵を続けるうちに、「この色とこの色の間の色があればな」とか、「もっと茶系や緑系たくさん欲しいな」と思うようになりました。
また、Instagramで、自分が持っている同じ本の同じ絵が、手持ちの色鉛筆にはない色で綺麗に塗られているのを見ると、その色鉛筆が欲しいと思うようになりました。
家族に「思い切って買っちゃおうかな」と話すと、
『色鉛筆なら今そんなにあるし十分でしょ』
『そんなに何十色あっても絶対全部使いこなせないし、余計迷って色を選べなくなると思う』
などと言われます。
私自身も、「欲しいな〜」という欲望と、「今あるので十分!」という理性が常に闘っています。
私は何を買うにしても勢いで買い物ができず、いつもすごく悩むし、買ってからも、買ったことが正解だったのか、お金の無駄遣いではなかったか悩んでしまうんです。
周りの人に反対されるとなおさら不安になります。
(塗り絵という趣味ができたことは、家族は喜んでくれているのですが……)
ちづるさんは、使える色鉛筆があるけれど、別の新しい色鉛筆が欲しいという気持ちになったとき、物欲VS自制心の葛藤はありましたか?
買うことを迷ったり、買ったことに後ろめたさを感じたりしませんでしたか?
「わかるわかる!」と感情移入した方多いんじゃないでしょうか。
おそらく、塗り絵にハマった多くの方が、一度はぶち当たるであろうこのお悩み。
今回は、この方の相談内容に沿って、私なりの考えをまとめました。
「新しい色鉛筆が欲しい!」それはレベルアップのサイン
私が大人の塗り絵を始めたとき、購入したのは36色の色鉛筆でした。
36色あれば十分だし、飽きて止めてしまっても心苦しくないと思っていたのです。
最初から100色前後ある色鉛筆を買う人もいるかもしれませんが、それだけ色数が多いと、その分値段も高いです。
塗り絵を趣味として続けられるかどうか、それだけお金をかける意味があるかどうかは、始める前はわかりませんよね。
そのため最初は12〜36色の色鉛筆を買う人が多いと思います。
36色あれば重ね塗りしたりグラデーションをつけたりと、十分に楽しめます。
でも、そのうち36色では物足りなくなる。
なぜでしょう?
それは、塗り絵や色鉛筆に慣れてきたから。
次の段階へ進みたいと思っているからです。
もっと良い色鉛筆や、たくさんの色が欲しくなるのは、
塗り絵が楽しいから。
もっと使ってみたい色が増えたから。
もっと塗りたいものがあるから。
そして、これからも続けたいから。
「初心者」を卒業して、次のステップに進むサインなのかもしれません。
「そんなに必要ないでしょ」は知らないだけなんです
今回の相談者のご家族のお言葉、非常に耳が痛いです。
なぜかというと、かつて、私が同じようなことを夫に対して思っていたからです。
私は、新しい色鉛筆や塗り絵本が欲しいと言ったときに、夫から「そんなに必要ないでしょ」という類のことを言われたことがありません。
それは夫もカメラという趣味があるために、私の「欲しい」という気持ちがわかるからです。
カメラはお金がかかる趣味です。
塗り絵本や色鉛筆なんて目じゃありません。
カメラ本体、レンズ、付属の備品。
特にレンズ1つで5万円近くかかることもあります。
私は塗り絵を始める前、特にこれといった趣味がなく、なぜ夫が次々新しいカメラやレンズを買いたがるのか理解できませんでした。
「1台あれば十分じゃん」と。
しかし、塗り絵にハマって、初めて夫の気持ちがものすごーーーく良くわかるようになりました。
「1台じゃダメだよね!それぞれ特徴があって、微妙に違うんだよね!うんうん、わかる!今ならわかるよ!」と。
色鉛筆も、ある意味カメラと同じです。
メーカーごとに特徴があって、それぞれ微妙に色や塗り心地が違います。
でも、塗り絵をしない人や、美術関係の知識がない人には、なかなかその違いはわかりません。
「新しい色鉛筆?1種類あれば十分でしょ」
いやいや十分じゃないから!
「そんなにいらないでしょ」とご家族や友人に言われたことがある方へ。
ご家族や友人は、塗り絵をしていますか?
何か熱中している趣味がある人ですか?
仮に趣味がなかったとしても、決してそれが悪いわけではありません。
大事なのは、相談する相手が、あなたの「欲しい」という気持ちを理解できる人かどうかということです。
誰しも欲しいからといってどんどん買いませんよね。
私の夫も、限られた予算の中でいかに安く手に入れるか、あまり使っていないカメラやレンズは売りに出せないかと、いつも悩んでいました。
予算や自分の技術、欲しいものの特徴や微妙な違いに悩んで悩んで検討する。
こういうことは、似たような経験をしたことがないとなかなかその気持ちがわかりません。
「1つあれば十分でしょ」と思っても仕方ないんです。
身近な家族や友人に相談するときは、この点を少し意識してみてください。
仮に「そんなにいらないでしょ」と言われたとしても、言われたことをそのまま鵜呑みにしなくてもいい。
「この人は似たような経験をしていないのかもしれない」ということを踏まえた上で、あくまで第三者の意見として冷静に受け止めましょう。
相談者の方がご家族から言われたことでもう1つ。
『そんなに何十色あっても絶対全部使いこなせないし、余計迷って色を選べなくなると思う』
同じ趣味を持っている人が言うなら説得力がありますが、そうでなければただの憶測に過ぎません。
私も最初は「何十色もあっても使いこなせないかも」と思っていました。
でも実際あったら使います。
使いこなせているかどうかは置いといて、使いますよ。
塗り絵を始めたばかりの頃なら、迷って色を選べないこともあるかもしれません。
しかし、「もっとたくさんの色が欲しい」と思い始めた人なら、楽しく使えることは間違いありません。
使いこなそうとするのではなく「力を借りる」くらいの気持ちで
ちづるさんは、(中略)物欲VS自制心の葛藤はありましたか?
買うことを迷ったり、買ったことに後ろめたさを感じたりしませんでしたか?
葛藤あった!ありました!ものすごいありましたよ!笑
こちらの記事でも書きましたが、油性色鉛筆のポリクロモス120色を買うときは半年以上悩んでいました。
たっぷり悩んだ上で買ったせいか、嬉しくて後ろめたさはありませんでした。
実際、現在1番使用頻度が高いので、後悔は全くありません。
さて、私は考えていることをよく手帳に書くんですが、ポリクロモスについては定期的に悩みを書いていました。
今見返すと結構面白いです。
欲しいけれど買うのを我慢するために、
「高い色鉛筆を買えばいいというわけではない」
「高い色鉛筆を買うなら、それに見合う技術を身につけないと道具に申し訳ない気がする」
と書いていました。
さらに「弘法は筆を選ばず」とまで書いていて、まずは技術を身に付けることが必要だと、自分を納得させようとしていたのです。
でもね、やっぱりその色鉛筆で塗りたい、使いたいと思ったときが買いどきかもしれない。
「技術が身についたら」というのも1つの目安かもしれませんが、特に美術教室とかに通う予定もないのにそんなことを言っていたら、おそらくいつまでも買えません。
「今あるので十分」と本当に思うなら、新しい色鉛筆は欲しくなりません。
もっとたくさんの色を使ってみたい。
次のステップに進みたい。
そう思うから、欲しくなるんじゃありませんか?
新しい色鉛筆を買っても、使いこなせないかもしれない。
宝の持ち腐れになるかもしれない。
その気持ちは本当によくわかります。
だから、少し見方を変えてみてください。
「道具の力を借りて、次のステップに進もう。」
色鉛筆を使いこなそうとするのではなく、色鉛筆に助けてもらう。
そのくらいの気持ちで買ったほうが、気楽に楽しめるかもしれません。
終わりに
塗り絵をしている人なら誰もがぶち当たりそうな今回のお悩み、いかがでしたか。
特に家族や友人からの言葉、言われたことがある方は多いんじゃないでしょうか。
ただ、自分の自由になるお金で買うのであれば、あまり他の人の意見は気にしすぎない方が良いと思います。
自分が何にいくら使うのかを決めるのは自分ですから、使いたいこと、幸せな気持ちになれることに使いましょう。
あと、書きそびれましたが、悩んだときは手帳やノートに書き出すことをおすすめします。
使ってみたい色鉛筆のメーカーと値段を箇条書きにしたり、欲しいと思う理由や迷う理由などなど。
とりあえず紙に書くとちょっと冷静になれます。
私はこれでMacを買い替えたいという気持ちが落ち着きました。
近いうちに私が手帳に何を書いてるかも記事にしてみたいですね。
ではまた次回〜。
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